イー・サポートにおけるCMSの考え方

私たちが考えているCMSについて記載しました。

単なるウェブ制作から、柔軟なウェブシステム構築へ

スタティックなウェブページを作って定期的に更新する、というかつてのウェブ制作の方法論は、もはや過去のものとなりつつあります。自社コンテンツの更新はもちろんのこと、プレスリリースや投資家向け情報、CSR(※1)やサステナビリティ、SDGs(※2)などへの取り組みについても、ユーザーサイドで動的に情報発信できなければ、企業ウェブサイトとして機能しない時代です。

※1
CSRとは:Corporate Social Responsibilityの略、すなわち「企業の社会的責任」
※2
SDGsとは:Sustainable Development Goalsの略、すなわち「持続可能な開発目標」

ウェブシステムは「CMS」をコアとする時代

CMS(Contents Management System)は、ウェブサイトの更新をユーザーサイドで容易に行えるツールですが、いまや、これをコアシステムとして用いることで、コンテンツに様々な機能を追加したり、SNSなどの外部サイトとの連携を行ったり、さまざまな拡張性をウェブサイトに与えることのできる「プラットフォーム」に成長しています。

CMSを考える上で重要な3要素

柔軟性

  • 誰にでもカンタンに操作でき、効率よくコンテンツ制作できる。
  • コンテンツ更新の業務フローに合わせて、制作編集、校正・校閲、承認、公開および公開日設定などをニーズに合わせて設定できる。
  • コンテンツごとに権限を設定することができ、業務の実態に合わせた運用ができる。

拡張性

  • データベースなど既存の基幹システムと、カスタマイズして連携させられる。
  • コンテンツに合わせて、動画配信や各種フォーム作成など、多様な機能を追加できる。
  • SNSやYouTubeなどの外部サイトと、カンタンかつスムーズに連携できる。
  • ウェブサイトの多言語化に対応している。

堅牢性

  • 複数の人物やグループ(ロール)が運用に関わる際に、必要なアクセスコントロールを適切に行える。
  • 不正アクセス等からウェブシステムを守るための、十分なセキュリティ対策を備えている。

CMS選定時の注意点

多種多様なCMSが存在する現在、高機能で汎用性を備えた製品は少なくありません。しかし、自社サイトに最適なCMSを選定するためには、いくつかの留意すべきリスクがあります。

  • 「有料」のCMSパッケージで、ライセンス形態のために運用を含めると高額になる。
  • ベンダー依存のため拡張性において「ブラックボックス」部分がある。
  • 指定システムベンダーしか取り扱えない(ノウハウが公開されていない)ため"ベンダーロック"が起こる可能性がある。

こうしたCMSは、多機能であっても運用コスト面の問題、機能拡張やバージョンアップ時に、追加の開発費用が発生するなど、さまざまなリスク要因を抱えています。ローンチまでの費用や開発期間だけでCMSを選定してしまうと、あとから運用コストが嵩む、追加機能の開発にも費用がかかる、バージョンアップ時に多様な互換性問題が発生する、といったトラブルの原因になってしまう場合もあります。

当社のおすすめする「Concrete CMS」

上記の3要素を備え、かつ透明性の高いOSS(Open Source Software)である「Concrete CMS(旧称concrete5)」は、次のような利点を備えています。

オープンソースの活発なコミュニティを持ち、機能追加が容易

「Concrete CMS」は、高機能な汎用CMSでありながら、オープンソースで「ブラックボックス」も「ベンダーロック」も存在しないコストパフォーマンスに優れたCMSプラットフォームです。「MITライセンス」は世界的に標準化された透明性の高いライセンスであり、国内外で実績豊富。国内の「Concrete CMS」開発者コミュニティも活発で、現在もっとも注目を集めるCMSパッケージのひとつです。

拡張性に優れる

膨大なコンテンツ量を運用をするには、コンテンツごとにフレキシブルに管理できなくてはなりません。柔軟性のあるアーキテクチャでできており、オープンソース・コミュニティが作り出す素晴らしいアドオンを、マーケットプレイスから入手して用いることで、個別に開発することなく容易に機能を追加することができます。カスタマイズも容易で、当社の豊富な構築ノウハウと実績を元に、お客様に最適なCMSシステムを、ローコストかつ短期間で構築することが可能です。

また、「Concrete CMS」は、基本的にコアファイルを上書きして、必要最小限の修正をカスタマイズ領域に行うだけで、カンタンにバージョンアップを行うことができます。

レスポンシブデザインも、多言語化も標準対応

PC、タブレット、スマートフォンといった多様な端末からのアクセスに対応して、動的にデザインを変更するレスポンシブ機能も「Concrete CMS」ならカンタン実装。さらに、「Concrete CMS」は標準で数百もの言語に対応する多言語化機能を備えています。ウェブサイト自体をUserAgentに応じて多言語化できることはもちろん、管理コンソールも多言語インターフェースで国内外で連携して使用することができます。

ノーコードで直感的に運用できる

「Concrete CMS」は、多機能でありながらも「運用に特化したCMS」であり、運用効率を飛躍的に向上させます。Office製品のような操作感でコンテンツの制作を行えるので、運用メンバーに特別なトレーニングや研修を行う必要がありません。

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Office感覚で直感的に編集でき、特殊なトレーニングは不要!

ページを直接編集して制作でき、カンタン操作で誰でもコンテンツの追加・編集をすることができます。この、「手軽に、誰でもサイト運用ができる」という運用の柔軟性が、「Concrete CMS」の大きな特徴の一つです。

ツリー型サイトマップで、カンタンにサイト全体を把握・管理

「Concrete CMS」では、サイトの全ページがツリー型の階層構造で表示されるため、サイトの構成を非常に把握しやすくなります。

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サイトの全ページが、ツリー型の階層構造で表示され、一目瞭然。新たなコンテンツ群を追加する場合にも、サイトマップ上の任意の場所に、新規ページを追加するだけで、スムーズに準備作業に入ることができます。

ブロック単位でページ構成

「Concrete CMS」では、記事、画像、HTML、ファイル、フォーム、アンケート、Google Map、ページリスト、スライドショー、YouTube、ビデオプレイヤーといった各要素が「ブロック」という機能で実装されています。また、運用にあわせた独自ブロックを追加して、さらにページのメンテナンス効率をあげることができます。各ブロックに「カスタムテンプレート」を当て込み、コンテンツ特有の表示を実現することもカンタンです。

柔軟でセキュアなアクセスコントロール

「Concrete CMS」 は、サイトを運用するユーザーやグループのそれぞれに、「ページ」「エリア」「ブロック」という階層構造に対する『閲覧』『編集』『承認(公開)』『管理』などの権限を細かく設定することができます。さらにページの公開日時と公開終了日時を指定したり、ユーザーやグループへの期間限定加入といった、運用上必要となるさまざまなアクセスコントロールも自由自在です。また、運用上のセキュリティ対策として、不正アクセスに対するIPアドレスブロック機能を搭載しています。一定回数以上ログインに失敗した場合、当該IPアドレスをブロックし、ログイン不可能にすることができます。

イー・サポートは「Concrete CMS」のインテグレーション・パートナーです。2012年から、「Concrete CMS(旧称concrete5)」のコミュニティの主要メンバーが集まり、「コンクリートファイブジャパン(現、株式会社マカルーデジタル」という法人を発足しました。世界市場で注目を集めているオープンソース・ソフトウェア(OSS)であるからこそ、日本でも「concrete CMS」を発展・成長させていくことで、日本のIT社会へ貢献できるよう、ワークショップやウェビナーなどを通じて日々活動しています。

株式会社マカルーデジタル(コンクリートファイブ・ジャパン)のインテグレーションパートナーであるイー・サポートは、活発なオープンソース・ソフトウェア・コミュニティと法人と密接に連携し、信頼できるベンダーサポートを行い、長く使用していただけるプラットフォームをご提供します。

CMSと基幹システムとの連動 イー・サポートにおけるデザインの考え方